株式会社if、Claude Code伴走研修で中小企業向け協同組合のセミナー動画30秒ダイジェスト自動生成を構築支援

EdTech

事例の背景と目的

2026年4月、事業協同組合から株式会社ifへ、AIコーディングツールの進化、特にClaude CodeがIT専門家でなくとも業務効率化に貢献する可能性について相談がありました。海外での注目度に対し日本での普及が遅れている現状から、「中小企業にこそ早くClaude Codeに触れてほしい」という問題意識が共有されました。

これを受け、株式会社ifはツールの一般論を教える座学ではなく、同組合の実業務であるセミナー動画編集を題材に、動くシステムを構築し、運用までを移転する伴走型研修を設計しました。目標は「セミナーチームのメンバーが、講師の指示なしで1本のセミナー動画から30秒ダイジェスト動画を生成できる」状態の実現でした。

支援内容:Claude Code伴走研修による「1コマンド動画生成」の実現

株式会社ifは、2026年5月20日から6月8日にかけて、全4回・各2時間のオフライン形式で伴走型研修を実施しました。この研修では、受講生1名が実際にPCを操作し、他のメンバーが見学するスタイルが採用されました。

研修の主な内容は以下の通りです。

  • 第1回(5月20日): キックオフとして完成形のデモを先行提示し、システムの全体像(4レイヤー構成)を共有しました。Node.js、Claude Code、Gemini API、Remotionの環境構築を実施しました。

  • 第2回(5月29日): 動画の解析パイプライン(/digest-scenes)と、Remotionによる動画生成(/digest-render)を構築し、MP4書き出しまでを実現しました。

  • 第3回(6月5日): 統合スキル「/seminar-digest」を完成させ、YouTubeのURLから30秒ダイジェストMP4までを1コマンドで生成できるようにしました。また、YouTube字幕の運用、履歴フォルダ、NotebookLM資産ライブラリといった運用設計と、未経験者向けチートシートを整備しました。

  • 第4回(6月8日): GitHubチーム運用として、リポジトリ共有、clone、issue/PR/mergeまで、複数人でスキルを共同運用する体制を構築し、全日程を完了しました。

セミナー動画自動編集システムの仕組み

構築されたシステムは、セミナー動画を「解析」「編集」「生成」「運用」する4レイヤー構成です。
セミナー動画を〈解析→編集→生成→運用〉する4レイヤー構成

  • 解析: セミナー動画をYouTubeに非公開でアップロードし、タイムスタンプ精度の高い自動字幕を取得します。Geminiによる音声認識で補完が行われます。

  • 編集: Claudeが動画の重要ポイントとシーン構成を設計します。人が確認するのは「シーンの採用判断」と「プレビュー確認」の2箇所のみです。

  • 生成: React製の動画フレームワークRemotionを用いてテロップ、タイトル、CTAを合成し、元動画の音声付きMP4(実測30〜37秒)を書き出します。

  • 運用: 一連の流れをClaude Skillとしてパッケージ化し、誰でも同じコマンドで実行できる形になっています。作業履歴はフォルダにMarkdownとして蓄積されAIの学習データになるほか、書き出し後の音声をAIが文字起こしして頭切れ・尻切れを自動検証します。

このシステムにより、動画URLを渡すだけで解析から運用までAIが自動実行し、人が関わるのは「シーンの採用判断」と「プレビュー確認」の2箇所に限定されます。

属人化させない運用設計とスキル育成

株式会社ifの伴走研修の核心は、仕組みを講師に依存させない設計にあります。
属人化させない運用設計 覚えることは3つだけ、スキルは育てるもの

  • 「覚えることは3つだけ」チートシート: 未経験メンバー向けの手順書は、「①『/seminar-digest {動画URL}』を打つ」「②見た目の修正は日本語でそのまま伝える」「③エラーが出たらエラー文を貼り付けて『直して』と頼む」の3項目に集約されています。研修途中の2026年6月18日から参加した未経験の新メンバー2名も、自走できる形に仕上がりました。

  • スキルは「育てるもの」: 運用開始後にチームから挙がった改善要望6項目(ダイジェストの長さを可変に、テロップ位置の四隅選択、タイトルの自動抽出、音声を初期設定でオンに等)をスキルに反映するループが研修内で実演され、更新の手順そのものがチームに移転されました。

  • セミナー運営業務への接続: NotebookLMの資産ライブラリからメルマガ用の告知文も生成できるように連携され、「ダイジェスト動画+告知文」がセミナー1本ごとの標準アウトプットとなっています。

担当者の声

協同組合の事務局担当者からは、「Claude CodeはITの専門家でなくても業務を大幅に効率化できる可能性を感じていた。中小企業にこそ早い段階でこの技術に触れてほしいという思いから、まず私たち自身の業務で取り組みを始めた」とのコメントがありました。

株式会社ifの生成AI部門講師は、「初回に完成形のデモを見せ、そこから逆算して仕組みごと渡す設計にした。ゴールは操作を覚えてもらうことではなく、講師がいなくても回るチームを作ることだ。途中から参加された未経験の二人が自走できる形になり、最終回ではGitHubでのチーム運用まで移転できた。全国の中小企業とつながる協同組合で『スキルを育てる』運用が始まったことは、中小企業へのAI普及の起点として大きな意味があると感じている」と述べています。

if AI Partner/Tech Mentor 法人研修について

株式会社ifが提供する「if AI Partner」は生成AIトータル支援サービス、「Tech Mentor 法人研修」は法人向けリスキリング研修です。中小〜中堅企業の経営層、DX推進担当、人事担当のほか、協同組合・業界団体など会員向け教育を企画する組織を対象としています。

サービス形態は、週次面談を基本とする個別伴走プランや、実務テーマに合わせた伴走型研修があります。AI戦略立案、業務フロー再設計、AIツール選定、Claude Codeなどによる業務自動化・開発内製化、Skill化とチーム運用の設計、助成金活用の手続きサポートまで、幅広い支援範囲を提供しています。人材開発支援助成金やIT導入補助金の活用にも対応しています(2026年7月時点)。

詳細については、サービスサイトをご覧ください。
https://if-tech.co.jp/ai-partner

今後の展望

2026年6月29日には、同組合側から株式会社ifへ技術を共有する「技術共有会」が開催され、研修開始から短期間で、学ぶ側から発信する側へと役割が広がりつつあります。株式会社ifは、全国の中小企業とつながる協同組合・業界団体との連携を「中小企業へのAI普及のハブ」と位置づけ、if AI PartnerとTech Mentor 法人研修を通じた伴走事例を今後も公開していく方針です。

株式会社ifについて

株式会社ifは、「テクノロジーで誰もが創造できる世界へ」をビジョンに掲げ、「Tech Mentor」ブランドを通じてIT人材育成、生成AI人材育成、法人向けリスキリング研修を提供しています。企業の生成AI活用を戦略立案から構築、教育、実践まで一気通貫で伴走支援しています。

会社名:株式会社if
代表者:代表取締役 伊藤保幸
設立:2021年1月
所在地:東京都中野区野方 2-17-1
メール:support@if-tech.co.jp
会社ホームページ:https://if-tech.co.jp/

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