バッジに「意味」を与えるコンピテンシー連携
オープンバッジを発行する教育機関や企業にとって、バッジがどのようなコンピテンシー(能力・スキル)と紐づいているかを明確に示すことは、バッジに具体的な意味を持たせる上で不可欠です。OBFは、このニーズに応えるため、1EdTechが策定した「CASE」に対応しました。
CASEとは
CASEは、コンピテンシーフレームワーク、学習基準、カリキュラムマップを機械可読な形式で記述・共有するためのオープンな相互運用仕様です。これにより、プラットフォームやアプリケーションを横断し、学術基準・コンピテンシー・学習成果に関する情報を標準的な方法でやり取りすることが可能になります。米国では各州が採用する学習基準(Common Core State Standardsなど)がCASE形式で公開されており、教育プラットフォーム間での参照が一般化しています。北米の大学では、コンピテンシーフレームワークがカリキュラム設計や認証プロセスに組み込まれているため、CASEとの親和性が高いとされています。日本国内でも、学術面および人材育成の領域で、体系的なコンピテンシー連携を重視する動きが広がっています。
ESCO:アップデートを続ける重要な存在
欧州発のサービスであるオープンバッジファクトリーにとって、EUが整備する多言語の分類体系「ESCO」(スキル・コンピテンシー・資格・職業の枠組み)は、これまでも中核的な位置を占めてきました。今回のリリースでは、ESCOとの連携が最新のESCO API(バージョン1.2.0)に更新されています。これにより、ヨーロッパをはじめとする世界中のユーザーに、より正確で最新の状態に保たれたコンピテンシーとの紐づけ(アライメント)が提供されます。
主要標準を横断する幅広いコンピテンシー連携を実現
CASEとESCOの両方に対応することで、OBFのユーザーは、北米・欧州を中心に世界各地のコンピテンシーフレームワークを広くカバーできるようになりました。例えば、「Python プログラミング基礎」というバッジを発行する際、CASE形式で公開されているコンピテンシーフレームワーク(大学のカリキュラム、業界資格基準、各国の学習指導要領など)の中から「プログラミング言語の基本的な知識」といった該当項目に紐づけることで、バッジが「何を証明しているか」を機械可読な形で明示できます。バッジを受け取った学習者や採用企業は、バッジから紐づくコンピテンシー定義を辿って具体的な能力範囲を確認可能です。
デジタルクレデンシャルの国際標準「Open Badges v3.0」(バッジ自体の発行・検証・流通を定義する仕様)への対応とあわせて、相互運用性のあるコンピテンシーフレームワークをサポートすることで、オープンバッジファクトリーは、信頼できる意味あるデジタルクレデンシャルのエコシステムづくりをこれからも支援していきます。
機能の利用について
CASEおよびESCOとのアライメント機能は、OBFのプロプランで利用可能です。設定方法の詳細については、以下のサポートドキュメントを参照してください。
本機能の概要はOpen Badge Factory公式ブログ(英文)でも紹介されています。
CASE連携の検証用オープンソース実装「COMPEITO」について
株式会社インフォザインでは、CASE対応の動作検証や相互運用性の確認のため、CASE v1.1 準拠の参照実装「COMPEITO(Competency Exchange & Interoperability Tool)」をApache License 2.0のオープンソースとして公開しています。
COMPEITOはPython / FastAPIベースの軽量なAPI配信サーバーで、OpenSALTなどで公開されているフレームワークの取り込みにも対応しています。大学・研究機関などで「オープンバッジ × CASE連携」の実証実験や教材開発を検討している場合は、利用可能です。導入の相談や検証協力の要望は、問い合わせ先まで連絡してください。
オープンバッジファクトリー/オープンバッジパスポートについて

OBFは、大学や企業が独自のオープンバッジを簡単に設計・発行・管理できるプラットフォームです。
- オープンバッジファクトリーの詳細:https://www.infosign.co.jp/obf
オープンバッジパスポートは、学習者が受け取ったバッジを安全に保管し、SNSやポートフォリオで共有するためのデジタルウォレットです。
- オープンバッジパスポート:https://openbadgepassport.com/
株式会社インフォザインについて

2001年設立。2023年12月には、欧州を中心にオープンバッジ事業を展開するOpen Badge Factory社と日本における独占販売契約を締結しました。オープンソースCBTプラットフォーム「TAO」のSaaS版「TAOクラウド」の提供など、オープンソース・オープンスタンダードを活用した教育DXを推進しています。


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