建設現場の無人化に向けた技術的挑戦
建設業界における技能労働者の高齢化や人手不足といった課題に対し、西松建設株式会社はトンネル工事現場の無人化技術の開発を加速させています。同社は、トンネル施工に使用する機械・設備の遠隔操作を実現するプロジェクト「Tunnel RemOS(トンネル・リモス)」を推進しており、その核となるAI技術の内製化を図っています。

外部ベンダーへの依存を減らし、社内でAIモデルの開発や強化学習の仕組みを運用できる体制を構築するため、アジアクエスト株式会社が提供する専門的な人材育成プログラムが採用されました。
実践的なハイブリッド型プログラムの実施
2025年11月から2026年1月にかけて実施された本プログラムは、アジアクエストと京都先端科学大学による「産業AI研究室」の知見を活用し、西松建設技術研究所のメンバーを対象に行われました。

学習内容は、強化学習の基礎理論から、実際のモデル開発まで段階的に構成されています。

プログラムの構成ステップ
- 強化学習の基礎概念の習得
- 操作を通じた強化学習の体験
- モデル開発の実践
持続可能な開発環境の構築
本プログラムでは、将来的な実機転用を見据え、特定のクラウド環境に依存しない開発スキルの習得が重視されました。ローカルおよびクラウド環境の両方に対応した構成をとることで、柔軟かつ継続的な開発プロセスを習得できる環境が整えられました。

受講者は、報酬関数の設計や実機特有のノイズへの対応など、理論と現実の差異を埋めるための試行錯誤を繰り返しました。最終成果物は、コース逸脱率や衝突回避数といった安全性を評価する指標に基づき検証されています。

今後の展望
西松建設は、今回培った強化学習のノウハウを活用し、今後は多視点カメラやLiDARを搭載したより高度な自動運転モデルの内製開発を目指す方針です。アジアクエストは、今後も技術検証やAI人材育成の両面から、企業のDXおよび内製化に向けた取り組みを支援していくとしています。
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