世界初のインパクトボンドモデルを駆使したAI人材育成・就労支援事業が島根県で開始

EdTech

事業モデルの特徴

本事業は、就労に困難を抱える島根県内在住者を対象としています。生成AI、AIエージェント構築、RPAなどのデジタル研修に加え、生活支援、有償OJT、就労に向けた伴走支援を約180日間にわたり一体的に提供します。研修は無料で提供され、経済的な支援を必要とする一部の受講者には生活支援費が支給されます。研修後には、実際のAI・業務自動化案件などに参加する有償OJTを実施し、学習した知識を実務経験と次の仕事へつなげます。

ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)の仕組み

成果連動型のSIBを活用し、民間投資家が事業の成果連動部分を先行して出資で支え、成果の達成状況に応じて島根県が支払いを行う仕組みが取り入れられています。成果が達成された場合には、島根県から支払われる成果連動型の委託費が出資者への分配原資となります。

さらに、卒業生が経験や知識を生かして次の受講者を支える「恩送り(Pay It Forward)」の考え方も導入され、学びや仕事の機会が地域内で継続的に広がることを目指します。

社会課題への取り組み

島根県では、ひとり親世帯の経済的不安定や、外国人住民の生活・言語面の負担などにより、学び直しやキャリア形成が困難な状況があります。母子世帯の約77.5%が「経済面」を困りごととして挙げ、外国人住民は多岐にわたる支援ニーズを抱えています。

島根県では女性や外国人の就労が困難となり、AIリスキリングが必要

本事業では、受講者の生活、教育、就労に関する課題と、事業実施のための資金に関する課題を一つの仕組みの中で解決することを目指しています。支援内容だけでなく、それを支えるファイナンスの仕組みまで含めて設計されている点が特徴です。

貧困の課題と真因を踏まえた解決の方向性

「学びあい・稼ぎあい・広めあい」の理念

Robo Co-opが大切にする「学びあい・稼ぎあい・広めあい」の考え方が本事業にも取り入れられています。受講者は5人1組のチームで学習し、互いに教え合い、相談し合うことで学習中の孤立を防ぎます。卒業生コーチやメンターによる伴走、24時間利用できるAIチューター、週次のオフィスアワー、月1回以上の個別面談などを組み合わせ、学習の進捗だけでなく、生活や仕事との両立、キャリア形成についても継続的に支援します。

また、受講後に収入が向上した方に対しては、次の受講者や地域の支援につながる寄付への協力を呼びかけます(任意)。これにより、「恩送り(Pay It Forward)」の考え方を通じて、支援を受けた人の成長や成果が次の人の学びや就労機会へと循環する、持続可能な支援の仕組みが育まれることを目指します。

支援プログラムの全体像

一気通貫の支援

本事業では、受講者が安心して学び続けられる環境を支援します。経済的な支援を必要とする受講者10名のうち3名には、月額20万円の生活支援費を3カ月間支給し、学習に集中できる基盤を整えます。

研修後には、実際のAI・業務自動化案件などに参加する有償OJTを実施します。受講者は報酬を得ながら実務経験を積み、学んだスキルを次の仕事へとつなげます。成果連動分800万円のうち約70%が、受講者の有償OJTに関する費用として位置づけられており、実践的な経験を重視した設計となっています。

デジタル技術の習得

本事業では、生成AI、AIエージェント構築、RPAによる業務自動化のほか、ビジネスマナーやリモートワークの基礎を学びます。技術の操作方法だけでなく、企業や組織の業務を分析し、課題を発見し、AIや業務自動化を使って改善するための考え方も習得します。

Robo Co-opが開発・活用する「Robo Finder(業務選定・要件定義AI)」や「Robo Builder(開発AI)」などのAIソリューションも活用し、AIを実際のプロジェクトで使うプロセスを学びます。

Robo Co-opのAIソリューションを駆使し、最先端の研修・OJTを実現可能

後半の有償OJTでは、業務分析、要件定義、開発、テスト、納品など、プロジェクトの一連の流れを経験します。これにより、技術力に加え、コミュニケーション力やプロジェクト遂行力を身につけます。

働き方改革・AI研修・有償OJTを一体化した実践的なプログラムを提供

ソーシャル・インパクト・ボンドが目指す仕組み

SIBは、民間資金を活用して事業を先行して実施し、あらかじめ設定した成果の達成状況に応じて行政が支払いを行う仕組みです。本事業では、企業版ふるさと納税による財源を活用した県の事業費のうち、成果連動部分800万円を個人や法人の投資家が事業投資型クラウドファンディングを通じて先行して出資します。事業終了後、成果指標に基づいて第三者が評価し、その達成状況に応じて島根県が成果連動型の委託費を支払い、これが出資者への分配原資となります。

SIBの仕組み図

これは、教育機会や生活面を支えながらキャリア形成を後押しし、その成果を次世代支援へつなげていく「キャリア・インパクト・ボンド(Career Impact Bond)」にも通じる考え方です。行政、企業、投資家、事業実施者、地域の関係者が資金、知識、案件、経験を持ち寄り、人材、仕事、知識、資金が地域内で循環するエコシステムの構築を目指します。

成果指標

本事業では、所定の座学研修を修了した人数と、有償OJTに最後まで参加した人数を成果指標に設定しています。座学研修は修了率80%以上、有償OJTは修了率60%以上を目標としています。単なる参加人数ではなく、受講者が学習を継続し、必要な研修を修了し、有償OJTを通じて実務経験を得るところまでを成果として評価します。

成果指標

成果指標と分配シミュレーションの詳細は、ふるさと応援クラウドファンディング「エントライ」の募集ページで確認できます。

「エントライ」の募集ページ

説明会および記者会見の開催

2026年7月31日、ファンド取扱者であるプラスソーシャルインベストメント株式会社の主催により、島根県庁において出資者・協力事業者向けのSIB事業説明会および報道機関向けの記者会見が開催されました。島根県、プラスソーシャルインベストメント株式会社、Robo Co-opの3者が登壇し、事業の背景、プログラム内容、出資の仕組み、社会的インパクトについて説明が行われました。

説明会・記者会見の様子

事業のインパクトと将来展望

本事業は、受講者が新しいデジタルスキルと実務経験を身につけることで、働き方の選択肢が広がり、就労機会の拡大や経済的自立への一歩となることが期待されます。リモートワークで取り組める仕事やAI・業務自動化に関する案件への参加機会が増えることで、居住地、育児、介護、言語などの事情によって働き方が制限されてきた人々にも、新たなキャリアの可能性が生まれます。

地域企業にとっては、生成AIや業務自動化に関する人材と出会い、地域のAI・DX推進につなげる機会となります。Robo Co-opは今後、本事業を島根県に根づく持続可能なAI・デジタル人材育成・就労支援モデルへと発展させ、将来的には、同様の課題を抱える他の地域への展開も目指します。

ファンド概要

  • 名称: 島根県SIB 誰もがデジタルで自立する教育就労支援ファンド

  • 営業者: 一般社団法人Robo Co-op

  • ファンド取扱者: プラスソーシャルインベストメント株式会社

  • 出資金募集最大総額: 800万円

  • 1口金額: 2万円

  • 申込上限口数: 200口

  • 募集期間: 2026年7月29日~2026年8月31日

  • 会計期間: 2026年9月1日~2027年1月31日

  • 資金使途: デジタルスキルを学ぶ受講者に対する訓練費(研修および有償OJT)

  • 目標償還率: 105%

「エントライ」詳細・出資はこちら

Robo Co-opについて

Robo Co-opは、日本のシングルマザーや世界各地の難民など、多様な背景を持つ人々と共に、生成AIや業務自動化をはじめとするデジタル分野での学びと就労機会を創出するオンラインコミュニティです。メンバー主体の運営のもと、デジタルリスキリングやITプロジェクトの実践を通じて、人とテクノロジーが共に学び、働き、価値を生み出す仕組みづくりに取り組んでいます。

Robo Co-opロゴ

本事業に関するお問い合わせ先

一般社団法人 Robo Co-op
https://roboco-op.org/jp

ファンド・出資に関するお問い合わせ先
プラスソーシャルインベストメント株式会社
Tel:075-257-7814
Mail:customer@en-try.jp

コメント

タイトルとURLをコピーしました