ヘッドウォータース、「SyncLect Agentic Migration Harness」を提供開始
株式会社ヘッドウォータースは、グループ会社のDATA IMPACT JOINT STOCK COMPANY(以下、DATA IMPACT)がレガシーシステム移行案件で活用してきたツール、移行工程、品質管理、専門知見を体系化し、「SyncLect Agentic Migration Harness」として顧客企業向けに提供を開始しました。

本ハーネスは、Azure OpenAI ServiceとGitHubを活用し、自律型AIが既存システムの構造や依存関係を解析します。さらに、移行先の技術構成やプロジェクト構成の設計案作成からコード・テスト生成までを工程横断で実行するマイグレーション基盤です。AI、移行ツール、工程間の情報、成果物、品質ゲートを一つのワークフローとして接続・統制することで、自律実行とエンタープライズシステムに求められる品質・再現性の両立を図ります。顧客固有の業務要件や重要な品質判断には、DATA IMPACTの専門人材がHITL(Human-in-the-Loop)として関与します。また、顧客企業のAzure環境やローカル環境で実行可能であり、機密性の高いコード資産を顧客管理下に保持した構成にも対応します。
背景:マイグレーション工程全体の自律実行へ
生成AIを活用した設計書作成、コード変換、レビュー、テスト生成など、マイグレーションの個別工程を効率化する取り組みが広がっています。ヘッドウォータースとDATA IMPACTも、2024年11月からAzure OpenAI Service、GitHub Copilot、AutoGen、Graph RAGなどを活用した「マイグレーションAIエージェント サービス」を展開してきました。
しかし、大規模なレガシーマイグレーションでは、工程間の情報分断やレビュー・テストの滞留、後工程での手戻りが、期間とコストを押し上げる要因となります。自律型AIが成果物を高速に生成しても、判断基準や品質確認が統制されていなければ、不整合が後工程へ引き継がれる可能性があります。今回、実案件で蓄積した移行工程、変換ルール、レビュー観点、品質基準をハーネスへ組み込み、自律型AIが解析結果と設計条件を引き継ぎながら、解析・設計・コード・テスト生成までを連続実行する形へ発展させました。
参考:
「SyncLect Agentic Migration Harness」の特徴
1.自律型AIによる工程横断実行
DATA IMPACT独自の「Code Migrator」が、コードベースの構造・依存関係を解析し、移行先技術とプロジェクト構成の設計案を作成したうえで、コード・テスト生成までを連続的に実行します。
Code Migratorの実行フローは以下の通りです。
コード取り込み → 構造・依存関係解析 → 技術課題整理 → 移行先設計案 → コード・テスト生成 → レビュー・検証
デモ動画:
Legacy Code Migration Tool Demo
2.自律型AIの実行を制御し、品質を保つハーネス
本ハーネスは、各工程の入力情報、実行範囲、成果物、品質基準、HITLによる承認ポイントをワークフローとして管理します。Azure OpenAI Serviceを解析、設計案作成、コード・テスト生成に活用し、GitHubでソースコード、生成物、変更履歴、レビュー結果を管理します。工程ごとに品質ゲートを設けることで、問題の早期発見と後工程での手戻り抑制につなげます。
3.顧客要件に応じた実行環境
顧客企業のAzure環境やローカル環境で実行可能です。ソースコードや設計情報を顧客管理下に保持しながら、ネットワーク、アクセス権限、データ保護方針、既存のGitHub運用に応じて構成します。
専門人材による顧客要件への対応と品質統制
ハーネスが定めた判断・承認ポイントに専門人材を組み込む仕組みがHITLです。共通工程を標準化しながら、以下の領域を専門人材が担います。
| 役割 | 主な内容 |
|---|---|
| 顧客固有要件の吸収 | 業務ルール、移行先アーキテクチャ、性能・セキュリティ要件を判断・調整 |
| 重要工程の品質統制 | 業務ロジック、生成コード、テスト結果、本番切替を共通基準で確認・承認 |
| 人材品質の平準化 | レビュー観点、品質基準、承認手順、成果物を標準化し、担当者による品質のばらつきを抑制 |
大規模マイグレーションにおける顧客価値
解析、設計、生成、レビュー、テストを一つのワークフローとして接続し、問題を早い工程で発見することで、後工程への持ち越しや手戻りを抑え、移行完了までの全体最適を支援します。
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工程間の情報受け渡しとコンテキスト再構築の負荷を軽減
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レビュー・テストの滞留と後工程での手戻りを抑制
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専門人材を顧客固有要件と重要な品質判断へ集中
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品質、納期、移行リスクを含むトータルスループットとTCOを最適化
実案件で確認した品質・工程速度の改善
DATA IMPACTが実施した特定プロジェクトでは、品質管理を工程に組み込んだソリューションの適用前後で、以下の改善が確認されました。これらは特定プロジェクトにおける自社比較結果であり、すべてのプロジェクトに同様の効果を保証するものではなく、対象システム、既存資料、業務要件、適用範囲、開発体制などによって効果は異なります。
| 指標 | 適用前 | 適用後 | 改善 |
|---|---|---|---|
| 高複雑度画面のバグ数/画面 | 5.56件 | 1.00件 | 約82%減少 |
| コードマージ平均期間 | 2.7日 | 0.2日 | 約93%短縮 |
一度の移行で得た実践知を、次のシステムへ
実案件で得た知見は、一般化可能な実践知と顧客固有の実践知に分けられ、次のマイグレーションや移行後の保守・改善に再利用できる形で整理されます。顧客固有情報と一般化可能な知見は分離され、顧客企業のセキュリティ要件および契約条件に基づいて管理されます。
| ハーネスへ蓄積する実践知 | 顧客環境へ残す実践知 |
|---|---|
| 汎用的な解析・変換パターン | システム構造・依存関係 |
| レビュー観点・品質ゲート | 顧客固有の移行ルール・設計判断 |
| テスト手法・AIスキル | テストケース・検証結果・保守情報 |
提供形態
ハーネスを中核に、DATA IMPACTの専門人材が顧客固有要件の反映、品質承認、追加実装、テスト・検証を担います。顧客企業の環境とセキュリティ要件に応じて、以下を組み合わせて提供されます。
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ハーネスとCode Migrator:Azure OpenAI ServiceとGitHubを活用した解析・設計・生成
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専門人材による判断と品質統制:顧客固有要件、設計判断、レビュー、テスト・検証
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顧客環境への適用:顧客のAzure環境またはローカル環境への展開
想定ユースケース
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大規模なレガシーシステムの移行工程を標準化したい
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設計書不足や複雑な依存関係により、既存システムの全体像を把握できていない
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AIコード変換だけでは品質や本番切替に不安がある
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後工程の手戻りや担当者による品質のばらつきを抑えたい
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顧客管理下のAzure環境またはローカル環境で、機密コードを保持したまま移行したい
SAIDDar・SDIによる今後の拡張
今後、SyncLect Agentic Migration Harnessで生成・整理した設計情報、コード、レビュー・テスト結果は、AI駆動開発プロセス「SAIDDar」へ接続され、移行後の開発・変更管理へ展開される予定です。また、コードや設計書に残っていない現場担当者の判断基準、例外対応、運用知識は「SDI」で構造化され、移行後の保守・改善やAI活用へつなげられます。標準的な連携方法と効果測定は、今後の案件適用を通じて具体化されるでしょう。
参考:
商標について
Microsoft、Azure、Azure OpenAI Service、GitHubおよびGitHub Copilotは、Microsoft Corporation、GitHub, Inc.または各社の米国およびその他の国における登録商標または商標です。また、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
会社情報
株式会社ヘッドウォータース
所在地:〒163-1304 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー4階
代表者:代表取締役 篠田 庸介
設立:2005年11月
URL:https://www.headwaters.co.jp/
DATA IMPACT JOINT STOCK COMPANY
所在地:ベトナム ハノイ市
代表者:Dang Quang Duy
設立:2023年6月
URL:https://www.dataimpact.jp/


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