Niantic Spatialが法人向け「Scaniverse for business」をローンチ
Niantic Spatialは、3Dデータを生成するスキャンアプリ「Scaniverse」の機能を拡張した法人向けサービス「Scaniverse for business」をローンチしました。
従来のScaniverseのスキャン機能はそのままに、スマートフォンを利用した広範囲・大型オブジェクトの3Dモデル化、複数ユーザーがスキャンしたデータの統合、360°カメラからのデータ取り込み、および生成された3DモデルのVPS(Visual Positioning System)マップ化といった新機能が追加されています。詳細は、Niantic Spatialのブログで確認できます。
物理世界を理解する「世界モデル」の重要性
多くのAIモデルがテキストや画像で学習されている中、物理世界で稼働するAIには、周囲の環境をナビゲートし、マシンが理解できるようにするための正確な座標とジオメトリを持つモデルが不可欠です。経済活動の大部分が物理世界で行われる現代において、このようなモデルは極めて重要です。
Niantic Spatialは、人もマシンも対話できる「生きた世界のモデル」を構築するための基盤を提供しています。今回のScaniverse for businessは、地理空間AIとLarge Geospatial Modelへの入り口となるものです。
空間のキャプチャと、その中での正確な自己位置特定は異なる課題ですが、Niantic Spatialは幾何学的に正確で空間に根差したモデルを構築することで、両方の課題を解決し、マシンが物理世界を理解し、インタラクションできるようにします。
Scaniverseの機能拡張
Scaniverseは、小規模から大規模まで多様な3D空間をキャプチャし、ビジュアルポジショニング(VPS)マップ、メッシュ、ガウシアンスプラットを生成できる新機能と、Webおよびモバイル統合型プラットフォームを提供します。スマートフォンだけでなく、様々なデバイスに対応し、高価な専用機材や特別なトレーニングなしに利用可能です。今後も対応データ種類は拡大される予定です。
スマートフォンアプリの進化
アップデートされたScaniverseアプリは、これまでの数百万のオブジェクトや場所のスキャン実績を基盤にしています。

主な新機能は以下の通りです。
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ひとつのスキャンで複数出力: 1つまたは複数のスキャンから、VPSマップ、高精細なメッシュ、スプラット(3D Gaussian Splatting)をScaniverseビュアー上で生成できます。
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コラボレーション: 複数ユーザーが異なるタイミング・デバイスで取得したスキャンデータを共有プロジェクトに追加できます。データはクラウドで保存・管理され、統合されたアセットを生成可能です。
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オンデバイスプレビュー: 端末側で動作するVPSマッププレビューにより、通信環境が悪い場所でもすぐにスキャン範囲とキャプチャ品質を確認でき、現地での自己位置推定テストを容易に行えます。
既存のScaniverseユーザーは、従来通りサービスを利用できます。ビジネスアカウントと個人アカウントの詳細は、FAQsを参照ください。
Webプラットフォームの導入
scaniverse.nianticspatial.comでは、複数のユーザーがデータをアップロード、管理、処理することが可能です。Scaniverseアプリや360°カメラからデータを取り込み、処理したデータの可視化されたアウトプットを確認できます。

Webプラットフォームの主な機能は以下の通りです。
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広大、煩雑なエリア: 360°カメラからのデータをアップロードし、建設現場、工業施設、市街地など広大なエリアをガウシアンスプラットとして再構築・可視化できます。
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Scaniverseビュアーでのアセット処理とレビュー: メッシュ、スプラット、ロケーションマップを生成し、Niantic Spatial VPSを通してプレビューできます。360°カメラからのデータのVPS対応も近日公開予定です。
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組織を横断するコラボレーション: サイト、スキャン、処理状況へ複数ユーザーが同時にアクセスできるため、現場のチーム、エンジニア、オペレーターが常に最新の共有モデルをもとに作業できます。
生成されたアセットは、FBX(メッシュ)、PLY(スプラット)、そしてオープンソースのガウシアンスプラットフォーマットであるSPZといった3D標準フォーマットでエクスポート可能です。これらのファイルはロボティクスシミュレーターへの変換・インポートにも対応しています。

グローバルVPSによる高精度な位置推定
GPSはナビゲーションやおおまかな位置推定に利用されますが、高層ビル街での誤差やセキュリティリスクといった課題があります。Niantic SpatialのVisual Positioning System(VPS)は、カメラ入力と高度なコンピュータービジョンを活用し、リアルタイムで精密な位置と方向を提供します。
VPSは6自由度(6DoF)の自己位置推定を実現し、センチメートル単位の誤差で位置情報と方向の両方を提供します。これは、好条件でのGPS精度(3〜5メートル)と比較しても格段に高く、屋内、地下、GPSが受信しにくい環境での利用に適しています。
これまでのVPSは事前のスキャンが必要でしたが、VPS 2.0はこの制約をなくし、カバレッジを世界規模に拡大しました。GPSを補強し、3自由度(3DoF)の自己位置推定を提供します。視覚的なコンテキストと複数のデータソースを活用してGPSのドリフトや信号途切れを補正し、GPS単体では不安定になる場所でも安定した位置情報を提供します。
これらの技術が統合されたシステムにより、グローバルVPSでどこでも安定した位置特定が可能となり、重要な場所ではセンチメートル精度の6DoF位置特定へとシームレスに移行できます。
NSDKで地理空間体験を構築
Niantic Spatial Development Kit(NSDK)を利用することで、Scaniverseを活用した地理空間アプリや体験を作成できます。今月には、Swift、Unity、Native Androidに対応したNSDK 4.0が一般公開される予定です。また、要望に応じてROS 2(Robot Operating System 2)対応のNSDKの早期サポートも開始されます。
このアップデートにより、高パフォーマンスのモバイルアプリ開発や複雑なロボティクスシステム構築など、幅広いプログラミング環境で既存のワークフローを活かした開発が可能となります。
想定される利用用途
Scaniverse for businessとNiantic Spatial VPSは、以下の用途を想定して設計されています。
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ロボティクスのOEMおよびオペレータ: 屋内やGPSが機能しにくい環境でロボットが位置を見失うことを防ぎ、継続的で正確な位置特定を提供します。
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エネルギー、建設、物流: 複雑な現場の精密なマッピングにより、チームとマシンが共通の空間モデルに基づいて作業し、ナビゲーションや点検、コラボレーションの効率化を支援します。
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公共機関: GPSが受信しにくい場所でも信頼性の高い位置情報と方向を提供します。
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大型施設: 永続的でロケーション対応のスペーシャルアプリケーションを実現します。
今回のアップデートは、Large Geospatial Modelのキャプチャ、再構築、位置推定に焦点を当てたものです。今年後半には、AIが世界のオブジェクトや環境を推論できるようになるための地理空間基盤モデルに関する続報が予定されています。
パートナーシップについてのお問い合わせは、こちらのページをご覧ください。


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