半導体人財共育プラットフォーム「COGAKUSEE」の概要
「COGAKUSEE」は、木村情報技術と有明高専が共同開発した、全国の高専生を対象とする半導体人財共育プラットフォームです。有明高専の石川洋平教授が提唱する「サーキットデザイン(回路設計)教育」を核としており、学生一人ひとりの潜在能力を社会で求められる「実践力」へと育成する有機的な教育エコシステムの構築を目指しています。
学生は、半導体設計に関する授業をオンライン動画で学習できるだけでなく、受講履歴や資格、受賞歴などをプラットフォーム上に記録できます。教員側はこれらの情報を個別の教育指導に活用することが可能です。また、「COGAKUSEE」は、有明高専が2025年4月1日に設立した「サーキットデザイン教育センター『CDEC(シーデック)』」を通じて、全国の高専への普及が進められます。
締結式の詳細と登壇者のコメント
締結式は2025年12月23日(火)に有明工業高等専門学校で開催されました。登壇者は以下の通りです。
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有明工業高等専門学校 校長 八木 雅夫氏
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木村情報技術株式会社 代表取締役 木村 隆夫氏
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有明工業高等専門学校 創造工学科 教授 石川 洋平氏
八木校長は、日本のものづくりを支える半導体技術者の不足が産業界にとって喫緊の課題であることに触れ、「COGAKUSEE」が無償利用提供されることの意義を強調しました。同校と木村情報技術は2013年からの共同研究を通じて技術者育成のあり方を模索し、本年4月には石川洋平教授をセンター長とする「サーキットデザイン教育センター『CDEC』」を設立しました。本プラットフォームでは、株式会社ジーダットの協力により、プロの現場で使われるEDAツール「SX-Meister」を用いた実践的な学習に加え、学生の成果をポートフォリオとして可視化し、企業と学生をつなぐ仕組みが実現されます。八木校長は、この取り組みを通じて、実践力のある次世代技術者の育成に貢献していくと述べました。
木村情報技術の木村代表取締役は、2013年に石川教授との縁をきっかけに始まった有明高専との共同研究が、「CDEC」設立や「COGAKUSEE」開発へと繋がり、本日このような形で実を結んだことを喜ばしく感じていると述べました。「COGAKUSEE」は地域を限定するものではなく、全国の高専生に活用されるプラットフォームであり、日本の半導体設計人材の裾野を広げ、いわゆる“失われた30年”を取り戻す一助となることを期待しているとのことです。今後は、高専だけでなく、小学校、中学校、高校、大学、リスキリング分野へと展開していきたいとの意向を示しました。
有明高専 創造工学科の石川教授は、今年度開所した「CDEC」について触れ、有明高専が東京大学と連携協定を結んでいること、そして東京大学の「VDEC」で学んだ経験がCDEC設立につながったことを説明しました。「COGAKUSEE」は、有明地区だけでなく全国、さらに世界へと発信できる可能性を持つプラットフォームであり、木村情報技術には多くの有明高専卒業生が活躍していることから、彼らが日本製のプラットフォームを形にした背景も知ってほしいと述べました。石川教授は、「COGAKUSEE」が半導体教育にとどまらず、高専発の地域活性化、全国へと展開するシステム開発のモデルでもあると強調しました。
今後の展望
今回の無償利用提供契約の締結により、高専が「COGAKUSEE」を導入する際の経済的なハードルが取り除かれ、全国の高専生に質の高い教育機会が提供されます。今後、「COGAKUSEE」に参画する企業と共に、学校教育だけではカバーしきれない実践的な知見を学生に提供することで、業界全体の持続的な発展と日本の半導体産業の復権に貢献していくことが期待されます。
木村情報技術株式会社の詳細はこちらをご参照ください。


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